2010年10月14日木曜日

事件は会議室で起こっているんじゃない!現場で起こっているんだ!!

織田祐二も言いました。

「事件は病院で起こっているんじゃないんだ!村で起こっているんだ!!!」

・・・っとゆうわけで、実際病院にもアクセスできず、情報の届かない場所に住んでる住民にこそ、
何らかのアプローチが必要だと思う。

最近仲良くしてもらっている、VCTカウンセラーたちと共に、本日コミュニティーへ。(MVCT)
カウンセリングとHIVテストをし、早期の段階で治療・アクセスを目指すために。



kawino south location in Nyando




幹線道路をはずれ、ぐんぐんと農村へ入って行く。
羊をよけ、ロバをよけ、牛をよけきれず道をゆずりながらバイクで進む事40分。


たくさんの女性とbabyたちが出迎えてくれた。 
この多くが自宅で出産をし、HIVのステータス(HIV陽性か否か)を知らないでいる。(※ケニアでは妊娠時、病院で全員の母親にHIVテストを実施)

早速テントを張り、カウンセリング&テストを実施していく。







←双子の母親。
彼女も自宅分娩をし、本日テストにてHIV陽性である事を知った。













↑母子感染の可能性もあり、1歳になる彼女のbabyの踵に針を刺し、HIV検査をする。
「どうか、赤ちゃんにだけは感染していないでほしい・・・・」

そんなささやかな祈りも通じず、
10分後、検査キットには2本のラインが浮かび上がった。(=陽性である事を意味する)

まもなくもう片方の双子のbabyもHIV陽性と判定された。


母子感染は、妊娠時よりARV(抗HIV薬)を飲み、出産時と産後にもARVの内服+babyにも1週間ARVの内服でかなりの確率で母子感染を防げる。
もし、適切な治療を受けていたら、もしステータスを知っていたら、母子感染を防げていたのに・・。
自身の陽性と、小さな双子もHIVと分かった彼女。
今後考えられる様々な困難を考えると、本当に胸がしめつけられる思いがした。









↑1歳半のルーシー、HIV陽性。
全体的に痩せこけ、栄養失調の状態。叔母に連れられてきた。

ルーシーの家を訪れると、痩せこけた母親がベッドに横たわっていた。(右写真上)
まだ20歳ながらも、実際かなり年老いてみえる。
夫は数日前より帰ってこず、食料もなく、病院からもらった栄養補助食をコップ一杯/日 摂取しているのみ。


今日見た現状はほんの一部で、まだまだ病院にもアクセスできずにいる村の人たちが、たっくさんいる。
特に、母子感染に関しては「防げる感染」なだけに、この状況はショック。


思うのは、出来るかぎり、足を運ぼう。
一部の恵まれたケニアだけ見るんじゃなくて、
今起こっている現状を、ちゃんとこの目で確認しよう。

世界を100人の村に縮小すると、

80人は標準以下の居住環境に住み

70人は文字が読めず

50人は栄養失調に苦しみ

1人が瀕死の状態にある



まずは、そこを見る事から始まる気がする。



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